ナレーション
「連続ラジオドラマ ぶたっていいとも この番組は、今年はどうなの!? PRA豚競争協会の提供でお送りします。
第三十七回」

ブラックピッガー
「わっはっはっはっはっはっ!」

ナリタブー
「む、その笑いは、ブラックピッガー……!」

ブラックピッガー
「久しぶりだね、ナリタブー君、白石養豚場の諸君!」

ナリタブー
「何の用だ? 勝負か?」

ブラックピッガー
「悩める若者よ。私は君の来るべき対決のために助言を与えようと、遠く彼方からはせ参じたのだよ」

ナリタブー
「助言? 俺たちがあんたをそこまで信じているとでも思ってるのか?」

マヤノピッグ
「なあなあ、助言だけやの?」

ブラックピッガー
「調教は、しない」

マヤノピッグ
「いやん」

ブラックピッガー
「信じるも勝手、信じぬも勝手。
しかしナリタブー君、君には勝たねばならぬ事情があるのではないのかね?」

ナリタブー
「うっ、……とにかく帰ってくれ。俺はあんたを信用できない」

リョーコ
「おっほほほほ! お待ち!」

サクラ
「で、出たな、妖怪!」

リョーコ
「そこの豚、いいわねぇ気に入ったわ。その怪しい雰囲気いけてるわ。グーよグー!」

ナリタブー
「はぁー? リョーコさん本気なのぉ?」

アナライロース
「ななんとも根拠のない判断」

ブラックピッガー
「ありがとう。美しき人よ」

サクラ
「げげっ、人を見る目がない」

リョーコ
「覆面さん、やってみてよ。調教」

サクラ
「ちょっとぉ!」

ナリタブー
「リョーコさんの勝手にはさせないぞ。俺は反対だ」

ブラックピッガー
「つまらぬ意地を張っていても意味はない、と思うんだがねぇ。
美しくも心優しいお嬢さんの言葉、素直に受け取ってはどうだね」

リョーコ
「あんたいいこと言うわね。ビシビシ鍛えてやってくれていいわぁ」

ブラックピッガー
「よい。ビシビシバシバシゲーシゲシと鍛えてみせましょう!」

マヤノピッグ
「いやーん、言葉だけでエックスタシィ! 鍛えてぇなぁ」

リョーコ
「さあみんな、この正直な覆面豚の言うことを聞いて、せっせと調教に励むのよ」

ナリタブー
「ブーブー」

マヤノピッグ
「いっえーす」

サクラ
「いーや! 絶対にいや!」

リョーコ
「あー。そういえばとっておきの餌があるんだったけなー」

フジキントン
「やるブー」

ナリタブー
「ブー、ブー!」

アナライロース
「我輩の分析によると、ここは少し様子を見てもいいかもしれないな」

サクラ
「餌で釣るなんて卑怯よ!」

ナリタブー
「ブーぅブー!」

ブラックピッガー
「みんなで豚の頂点を極めよう!
バブルトンフェローを打倒しよう!」

フジキントン
「やるブー」

リョーコ
「あの餌ってぇ、きっとお幅ツルツルのスベスベピカピカになると思うんだけどなぁ」

サクラ
「きゃはぁっ! スベスベツルツルピカピカー!?
ちょっとなら、やってもいっかなー?」

リョーコ
「うふっ、これで決定ね!
さあ覆面豚さん、ビシバシやっちゃってー!」

ナリタブー
「そんな、俺は認めないったら認めないぞー!」

リョーコ
「ひとりはみんなのために。みんなはひとりのために!
ナリタブー、あんたはみんなの礎となるのよ!」

ナリタブー
「うぅー……。分かったよ……でもな、ブラックピッガー。
少しでも変な行動を取ったら、すぐに出て行ってもらうからな!」

ブラックピッガー
「フフ、すべての答えはレース場にある。よろしく頼むよ、ナリタブー君」

ナリタブー
「あ、ああ……」

ナレーション
「この番組は、PRA豚競争協会の提供でお送りしました。
次回、連続ラジオドラマぶたっていいともをお楽しみに」

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